ソウル旅行の計画中に「気候同行カードの利用可能な範囲はどこまでだろう?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そもそも気候同行カードとは何か、という基本から、具体的な利用可能な範囲、そして対象外となる使えない範囲まで、分かりやすく解説します。
また、どこで買えるのか、外国人でも簡単なチャージ方法、気になる売り切れの状況や、一体何回乗ればお得になるのか、といった疑問にもお答えしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
- ソウル市内の地下鉄とバスが定額で乗り放題
- 使える範囲はどこなのか
- 一部使えない範囲に注意
- 河南市などソウル市外へ順次拡大中
気候同行カードの可能範囲と基本情報

- そもそも気候同行カードとは?
- 何回乗ればお得になる?
- コンビニなどどこで買えるか紹介
- 売り切れの場合の対処法はある?
- 外国人旅行者向けのチャージ方法
そもそも気候同行カードとは?
気候同行カードは、1回のチャージで指定された期間中、ソウル市内の地下鉄やバスなどの公共交通機関が乗り放題になる、定額制の交通カードです。
環境に配慮した移動を促進する目的でソウル市が導入。旅行者にとっては、交通費を気にせず自由に市内を観光できる、便利なアイテムと言えます。
カードには、旅行者向けの短期券と、長期滞在者向けの30日券の2種類があります。特に短期券は滞在日数に合わせて選べるため、無駄なく利用できるのが魅力です。
カード本体を一度購入すれば、繰り返しチャージして使えるため、リピーターの方にも嬉しいシステムになっています。
券種 | 価格(ウォン) | 特徴 |
---|---|---|
1日券 | 5,000ウォン | 日帰り旅行や短い滞在に最適 |
2日券 | 8,000ウォン | 1泊2日の旅行におすすめ |
3日券 | 10,000ウォン | 2泊3日の週末旅行にぴったり |
5日券 | 15,000ウォン | 少し長めの滞在で市内を遊びつくす方向け |
7日券 | 20,000ウォン | 1週間の滞在で交通費を大きく節約 |
補足情報
30日券には、ソウル市の公共自転車「タルンイ」の利用が含まれるプラン(65,000ウォン)と、含まれないプラン(62,000ウォン)があります。
※なお、短期券ではタルンイは利用できません。
何回乗ればお得になる?
気候同行カードがどれくらいお得なのか、気になるところですよね。
結論から言うと、1日に4回以上、地下鉄やバスを利用するなら、気候同行カードの方がお得になる計算です。
例えば、ソウルの地下鉄の基本運賃は1,500ウォン前後(交通カード利用時)です。1日券は5,000ウォンなので、単純計算で4回乗車すると6,000ウォンとなり、1日券の元が取れることになります。
1日券(5,000ウォン)の場合
- 1回利用:1,500ウォン
- 2回利用:3,000ウォン
- 3回利用:4,500ウォン
- 4回利用:6,000ウォン(ここからお得!)
乗り換えをしたり、少しの距離でも気軽にバスを使ったりと、アクティブに移動する予定の方にとっては、費用の節約につながる可能性が高いです。
自分の旅行プランと照らし合わせて、1日にどれくらい公共交通機関を使いそうか考えてみると良いでしょう。
コンビニなどどこで買えるか紹介

気候同行カードは、ソウル市内の様々な場所で購入できます。主に以下の3つの場所が挙げられます。
1. 地下鉄駅の顧客安全室
ソウル地下鉄1~8号線の駅構内にある「顧客安全室(고객안전실)」という有人窓口で購入が可能です。
ただし、1号線はソウル駅~清凉里(チョンニャンニ)駅の間のみの取り扱いです。カードの実物(3,000ウォン、現金のみ)を購入後、券売機でチャージする流れとなります。
2. コンビニエンスストア
GS25、CU、セブンイレブン、Eマート24といった主なコンビニでも販売されています。
ただ、全ての店舗に在庫があるわけではないため、注意が必要です。特に観光客が多い明洞や弘大などのエリアでは、品切れになっていることもあります。
3. 観光案内所
明洞観光情報センターやソウル観光プラザなど、市内の主要な観光案内所でも購入できます。日本語が通じるスタッフがいることも多いため、旅行者にとっては心強い購入場所です。
ソウル駅や金浦空港でも購入できますが、仁川国際空港では基本的に購入・チャージができませんので、注意してくださいね。

私の場合、最初に明洞観光情報センターに行ったところ在庫が無く、「サボイホテルのGS25で販売しています」と案内して頂き、そのコンビニで購入しました。
売り切れの場合の対処法はある?
前述の通り、特に便利な場所にあるコンビニや駅では、気候同行カードが売り切れになっている場合があります。もし訪れた場所でカードが見つからなかった場合は、いくつかの対処法があります。
まず、少しエリアをずらしてみるのが良いでしょう。例えば、明洞で売り切れていても、一駅隣の駅や、少し路地に入ったコンビニには在庫が残っていることがありますので、複数の店舗を回ってみることをオススメします。
売り切れに備えるポイント
確実に手に入れたい場合は、比較的在庫が安定していると言われる市庁エリアや、観光の中心地から少し離れた駅での購入もおすすめです。
また、旅行のスケジュールに余裕があれば、到着日の購入にこだわらず、翌日に探してみるのも一つの手です。
どうしても見つからない場合は、一旦T-moneyカードやWOWPASSなどを利用して移動するという柔軟な対応も必要になるかもしれません。
外国人旅行者向けのチャージ方法

気候同行カードを購入したら、次はチャージ(入金)が必要です。外国人旅行者の方でも、地下鉄駅にある自動券売機で簡単にチャージできますので、ご安心くださいね。
操作手順は以下の通りです。
- 言語選択:券売機の画面で、まず「日本語」を選択します。これで全ての案内が日本語になるので、スムーズに操作できます。
- カードを置く:券売機の所定の場所に、購入した気候同行カードを置きます。
- チャージを選択:画面に表示されるメニューから「交通カードのチャージ」を選び、次に「気候同行カード」を選択します。
- 券種を選択:1日券、2日券、3日券など、利用したい券種を選びます。
- 支払い:画面に表示された金額を確認し、現金を投入します。一部の新しい券売機ではクレジットカードが使える場合もありますが、基本的には現金が必要と考えておくと確実です。
チャージが完了すると、その日から利用開始となります。例えば、7月1日に1日券をチャージした場合、利用期限は7月1日の終電までになります。
気候同行カードの範囲と注意点

- 拡大した利用可能な範囲
- ここは対象外!使えない範囲
- バスでの利用方法と注意点
- 地図・路線図で確認しよう
拡大した利用可能な範囲
気候同行カードの魅力の一つは、その利用可能な範囲が順次拡大している点です。当初はソウル市内が中心でしたが、2025年現在、隣接する京畿道(キョンギド)の一部地域へも範囲が広がっており、ますます便利になっています。
地下鉄の利用可能範囲
ソウル市内のほとんどの地下鉄路線で利用できますが、路線によって利用できる区間が異なります。
以下の路線は、全ての区間で気候同行カードを利用でき、乗り過ごしなどを心配する必要がなく、安心して乗車できます。
- 2号線
- 3号線
- 5号線
- 6号線
- 8号線
- 9号線
- 新林(シンリム)線
- 牛耳新設(ウイシンソル)線
- 金浦(キンポ)ゴールドライン
一部区間のみ利用できる路線
以下の路線は、指定された区間内でのみ気候同行カードが利用可能です。
※区間外まで乗車した場合は、降車駅で別途運賃の支払いが必要になるためご注意ください。
路線 | 利用可能区間(始発駅) | 利用可能区間(終着駅) | 備考 |
---|---|---|---|
1号線 | 温水(オンス) | 道峰山(トボンサン) | |
4号線 | 政府果川庁舎(チョンブクァチョンチョンサ) | 榛接(チンジョッ) | |
7号線 | 温水(オンス) | 長岩(チャンアム) | ※カチウル駅~石南駅間で下車のみ可能、乗車不可 |
京義・中央線 | 炭峴(タニョン) | 楊原(ヤンウォン)/ソウル | |
水仁・盆唐線 | 清涼里(チョンニャンニ) | 梧里(オリ) | |
京春線 | 清涼里(チョンニャンニ) | 新内(シンネ) | |
西海線 | 金浦空港(キンポゴンハン) | 一山(イルサン) | |
京江線 | 板橋(パンギョ) | 二梅(イメ) |
空港鉄道の利用ルール
旅行者が特に気になる空港鉄道(AREX)は、利用方法に少し特殊なルールがありますので、間違えないように注意しましょう。
空港鉄道(AREX)のポイント
- 金浦空港駅 ⇔ ソウル駅:この区間内は、乗車・下車ともに可能です。
- ソウル市内 → 仁川空港駅:ソウル駅など韓国内の駅から乗車し、仁川空港第1・第2ターミナル駅で下車することは可能です。
- 仁川空港駅 → ソウル市内:仁川空港第1・第2ターミナル駅から乗車することはできません。
ここは対象外!使えない範囲
便利な気候同行カードですが、残念ながら利用できない範囲も存在します。知らずに乗ってしまうと追加料金が発生する場合があるため、事前にしっかりと確認しておきましょう。
主に使えないのは以下の通りです。
気候同行カードが使えない主な交通機関
交通機関 | 詳細 | 備考 |
---|---|---|
新盆唐線(シンブンダンソン) | 江南エリアを走る便利な路線ですが、全区間で利用対象外 | 全区間不可 |
広域バス(赤色バス) | ソウルと郊外都市を結ぶバスは利用不可 | |
空港リムジンバス | 仁川・金浦空港と市内を結ぶリムジンバスは対象外 | |
ソウル市外の地下鉄駅からの乗車 | 京畿道の駅から乗車してソウル市内で下車する場合は利用不可 | 一部拡大路線を除く |
空港鉄道(AREX)仁川空港駅からの乗車 | 仁川空港での乗車は不可、降車は可能 | 降車のみ可 |
特に、新盆唐線は観光客も利用する機会がある路線のため、注意が必要です。もし誤って利用対象外の改札を通ろうとしてもゲートが開きません。
その場合は、T-moneyカードなど別の交通カードを利用するか、現金で切符を購入する必要があります。
バスでの利用方法と注意点

気候同行カードは、市内バス(青色・緑色)、マウルバス(地域循環バス)、深夜バスで利用できます。
バス利用時のルール
地下鉄と同様に、バスでも乗車時と降車時に必ずカードリーダーにタッチする必要があります。これを忘れてしまうと、ペナルティが課されることがあるので注意しましょう。
- 乗車時:前のドアから乗り、カードリーダーに「ピッ」と音がするまでカードをかざします。
- 降車時:後ろのドアから降りる際に、再びカードリーダーにタッチします。
もし降車時のタッチを忘れると、次にカードを使う際に一時的に利用が停止されることがあります。バスを降りる際は、忘れないように気をつけてくださいね。
注意点
京畿道などソウル市外のバス(特に赤色の広域バス)では利用できませんのでご注意ください。
地図・路線図で確認しよう

気候同行カードの利用可能な範囲は広く、特に一部区間のみ利用可能な路線もあるため、全ての範囲を覚えるのは大変です。そこで役立つのが、公式の地図や路線図です。
旅行前に最新の利用可能範囲が示された路線図をスマートフォンに保存しておくことをおすすめします。ソウル市の公式サイトや、コネストなどの韓国情報サイトで、日本語の路線図がPDF形式で配布されていることが多いです。
まとめ:気候同行カードの利用可能な範囲について
この記事では、ソウル旅行で便利な気候同行カードの利用可能な範囲を中心に、基本的な情報から注意点までを解説しました。最後に、記事の要点をリストでまとめます。
- 気候同行カードはソウル市内の地下鉄やバスが定額で乗り放題になる交通カード
- 1日に4回以上乗車する場合にお得になることが多い
- 購入は地下鉄駅の顧客安全室やコンビニ、観光案内所で可能
- 人気のため観光地周辺では売り切れの場合もある
- チャージは駅の券売機で日本語表示を選択すれば簡単に行える
- 利用可能な範囲はソウル市内が中心だが京畿道の一部へも拡大中
- 特に空港鉄道は金浦空港~ソウル駅間で利用でき、仁川空港での下車も可能
- 新盆唐線や広域バス、空港リムジンバスは利用できないため注意が必要
- ソウル市外の駅から乗車する場合は基本的に利用不可
- バスでは乗車時と降車時の両方でカードのタッチが必須
- 降車時のタッチを忘れるとペナルティがあるので注意
- 旅行前に最新の利用可能範囲がわかる地図・路線図を保存しておくと安心
- 利用範囲が拡大傾向にあるため、渡韓前には最新情報の確認がおすすめ
- 交通費を気にせずアクティブに観光したい旅行者に最適なカード
- 今後のさらなる気候同行カード範囲の拡大に期待

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