韓国への旅を計画する楽しみは、お得な航空券を見つけた時にぐっと深まりますよね。
中でも「ジンエアー」は、その魅力的な価格で、多くの方が検討する航空会社ではないでしょうか。
ただ、その価格を前にして、「ジンエアーの安全性って、実際のところどうなんだろう?」と少し立ち止まってしまう気持ちも、とてもよく分かります。
実際の評判やランキング、過去にあった遅延やトラブルに関する口コミを目にすると、不安はさらに募ります。特に、数年前に世間を騒がせた内部告発のニュースは、「本当に安全なの?」と、根本的な問いに、重くのしかかりますよね。
この記事では、ジンエアーは何系航空会社なのかという基本情報から、最終的に韓国に行くならどこの航空会社がおすすめなのかという比較まで、一つひとつ光を当てていきます。
・ジンエアーの安全に関する客観的な評価が分かる
・利用者のリアルな口コミや評判を把握できる
・遅延やトラブルなどのリスクと対策が分かる
・予約や搭乗時の具体的な注意点が分かる
ジンエアーの安全性は?客観データと評判

・ジンエアーは何系航空会社?
・国際的な安全性ランキングと評価
・実際の利用者の口コミと評判
・遅延やトラブル、内部告発の事例
・総合的に見たメリット・デメリット
・結論としてジンエアーは安全?
ジンエアーは何系航空会社?
ジンエアーは、大韓航空が100%出資する子会社として、2008年に「エア・コリア」という社名で設立されました。
その後すぐに現在の「ジンエアー」へと商号を変更し、韓国のLCC(ローコストキャリア)市場に本格参入。
LCCでありながら、世界トップクラスのサービスと安全性を誇る大韓航空を親会社に持つことは、ジンエアーの最大の特徴であり、強みでもあります。
例えば、運航の要となる航空機の整備は、大韓航空の厳格な基準に準じて行われていると公表されており、これは利用者にとって大きな安心材料となりますし、実際に使用されている機材の多くも、大韓航空で運用されていたものを譲り受けています。
また、ジンエアーは韓国の巨大財閥「韓進グループ」の一員でもあり、安定した経営基盤のもとで事業を展開している点も、他の独立系LCCとは一線を画すポイントと言えます。
LCC(ローコストキャリア)とは?
LCCは、格安航空会社のことを指します。機内食や手荷物の預け入れなどのサービスをオプション化(有料化)し、使用する航空機の種類を統一して整備コストを削減するなど、様々な経営努力によって低価格な運賃を実現しています
国際的な安全性ランキングと評価

飛行機の安全って、一体どうやって判断すればいいの?
と思いますよね。専門的なことは難しくて、私たち乗客にはなかなか見えにくい部分です。
そこで頼りになるのが、世界中の専門家たちが航空会社を厳しくチェックした、いわば「航空会社の成績表」のようなもの。ジンエアーも、もちろんこの国際的な評価をしっかりと受けています。
国際的な専門機関からのお墨付き
飛行機の安全性を客観的に判断するには、国際的な専門機関からのお墨付きがあるかどうかが一つの目安になります。ジンエアーは、主に3つの点でその安全性が評価されています。
① 世界基準の安全監査プログラム「IOSA(イオサ)認証」
これは厳しい安全基準をクリアした証であり、ジンエアーは長年にわたりこの認証を維持し、直近では2024年2月に更新済みです。この事実だけでも、ジンエアーが国際的な安全レベルを保っていることが分かります
② 航空会社の総合力を評価「スカイトラックス」
LCCとして標準的な評価である「3つ星」を獲得しています。これは、「安かろう悪かろう」ではない、一定の品質が保たれていることを示しています。
③ 大韓航空の子会社
安全評価を誇る大韓航空の子会社である点も、整備体制などにおける大きな安心材料と言えます。
実際の利用者の口コミと評判
ジンエアーを実際に利用した方々の声に耳を傾けると、そのリアルな姿が見えてきます。ここでは、様々な口コミサイトやSNSで見られる代表的な評判を、ポジティブな面とネガティブな面に分けてご紹介します。
ポジティブな口コミ・評判
最も多く聞かれるのは、やはりコストパフォーマンスの高さに関する声です。

韓国でコスメや洋服をたくさん買っても、追加料金を気にしなくて済むのが嬉しい

LCCなのに15kgまでの預け荷物が無料なのは本当にありがたい
といった、手荷物規定への高評価が目立ちます。
また、「短距離フライトなら座席の狭さは気にならない」「LCCの中では足元が広い方だと感じた」という意見や、一部の大型機材(B777-200ER)の快適性を評価する声もあります。
以前は簡単な軽食や水が無料で提供されていたこともあり、「LCCとは思えないサービス」という印象を持っている方も多いようです。
ネガティブな口コミ・評判
一方で、LCCならではの課題に関する指摘も見受けられます。特に多いのが運航の遅延に関する口コミです。
これは、少ない機材をタイトなスケジュールで運用するLCCのビジネスモデル上、一つの便の遅れが後続の便に影響を及ぼす「玉突き遅延」が発生しやすいためと考えられます。

問い合わせの電話がなかなか繋がらない

急な欠航や遅延の際の案内が不十分だった
また、これらのカスタマーサービスの対応についても、厳しい意見が一部で見られます。
機内設備に関しても、「機内モニターがないので、自分で時間つぶしの道具を用意する必要がある」「USBポートがないので充電ができない」といった点は、事前に知っておくべきデメリットと言えます。
遅延やトラブル、内部告発の事例

安心して空の旅を楽しむために、過去のトラブル事例についても客観的に知っておくことが大切で、ジンエアーに関しても、これまでにいくつかの事例が報道されています。
「内部告発」騒動の真相
近年で最も利用者の不安を煽ったのが、2025年6月頃に韓国の匿名コミュニティサイトに投稿された情報です。
「現役機長」を名乗る人物が、深刻なパイロット不足による過酷な勤務スケジュールや、それに伴う安全への懸念を告発する内容で、この投稿は瞬く間に拡散され、多くのメディアで報じられました。
これに対し、ジンエアー側は「投稿内容は一方的な主張であり、事実とは異なる」と公式に全面否定。運航乗務員の人数は国土交通部の勧告基準を遵守しており、安全運航に異常はないと反論しています。
どちらの主張が真実かを部外者が判断することは非常に困難ですが、このような議論があったという事実は、航空会社を選ぶ上での一つの情報として心に留めておくと良いかもしれません。(参考:毎日経済)
総合的に見たメリット・デメリット
これまでの情報を整理し、ジンエアーを利用する上でのメリットとデメリットを一覧表にまとめました。
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
価格 | LCCならではのリーズナブルな運賃設定。 セールを狙えば非常に安価。 |
通常期の価格はフルサービスキャリアの早期割引と大差ない場合もある。 |
手荷物 |
預け荷物15kgまで無料。 |
重量超過には厳しい追加料金が適用されるため、事前の重量管理が必須。 |
安全性 | 大韓航空系列の整備基準。 IOSA認証取得済みで、重大な死亡事故歴はない。 |
過去の内部告発騒動など、不安を抱かせる情報が存在する。 |
サービス | LCCだが水の無料提供あり。 親会社が大手のため安心感がある。 |
機内エンターテイメント、USBポートなし。 食事や座席指定は基本的に有料。 |
快適性 | 一部路線では大型機材(B777)を導入しており、LCCとしては快適な場合がある。 | 多くの機材(B737)では座席間隔が狭く、長時間のフライトは疲れやすい。 |
運航 | 日本各地の主要空港に就航しており、路線が豊富。 | 機材繰りの影響で遅延が発生しやすい傾向にあるという口コミが多い。 |
結論としてジンエアーは安全?
ここまで様々な情報を見てきましたが、結論として、ジンエアーは「LCCという事業モデルに伴う一定のリスクは存在するものの、国際的な安全基準を満たしており、基本的な安全性は確保されている航空会社」と判断して良いでしょう。
ただし、LCCである以上、コスト削減を最優先するビジネスモデルであることは忘れてはなず、少ない機材を最大限に活用するため、遅延が発生しやすい構造的なリスクを抱えています。
また、トラブル発生時のサポート体制がフルサービスキャリアほど手厚くない可能性も考慮しておく必要があります。
最終的には、「価格の安さ」という大きなメリットと、「遅延などの運用上のリスク」を天秤にかけ、ご自身の旅のスタイルに合わせて判断することをお勧めします。
ジンエアーの安全性を高める利用時の注意点

・搭乗手続きのルールは厳しい?
・予約方法と機内食の注意点
・知っておきたい預け荷物のルール
・韓国に行くならどこの航空会社がおすすめ?
搭乗手続きのルールは厳しい?
ジンエアーを利用した方の体験談で、特に注意喚起として多く語られるのが「搭乗手続き(チェックイン)の締切時間が厳しい」という点です。
これは、LCCが定時運航を維持し、空港での駐機時間を短縮してコストを削減するための重要なルールなのです。
国際線の場合、チェックインカウンターは出発時刻の50分前に締め切られます。この時間をたとえ数分でも過ぎてしまうと、有効な航空券を持っていても搭乗を拒否され、航空券は無効になってしまう可能性があります。
空港には何時間前に到着すべき?
ジンエアーは公式サイトで、国際線の場合は出発時刻の2時間前までに空港のカウンターに到着することを推奨しています。
しかし、これはあくまで最低限の目安です。お盆や年末年始などのピークシーズンや、初めて利用する空港で勝手が分からない場合は、さらに余裕を持って3時間前には到着していると、心に余裕を持って手続きを進めることができるでしょう。
予約方法と機内食の注意点
予約方法
ジンエアーの航空券を予約するには、2つあります。
①ジンエアーの公式サイトから直接予約する方法
公式サイトの利点は、全ての運賃タイプやオプションを自分で確認しながら選べること、そして年に数回開催される大規模セール「ジンマーケット」の恩恵を直接受けられることです。このセール期間中は、時に驚くような価格で航空券が販売されます。
②日本の旅行代理店サイト(エクスペディア、Trip.com、アゴダなど)を経由して予約
代理店によっては独自の割引クーポンを発行していたり、日本語での手厚いカスタマーサポートが受けられたりするため、万が一のトラブル時にも安心です。
機内食について

前述の通り、ジンエアーでは現在、国際線での無料の機内食サービスは基本的に行っていません。
お食事を楽しみたい場合は、有料で出発の72時間前までに事前予約が必要です。メニューには、「プルコギ丼」や「豆腐とキムチの豚肉炒め」など、韓国旅行の気分を盛り上げてくれるような魅力的なものが揃っています。
お水については、客室乗務員の方にお願いすれば無料でいただけることがほとんどで、アルコール類やスナック菓子は有料で機内販売されています。
知っておきたい預け荷物のルール

ジンエアーが他の多くのLCCと一線を画し、旅行者から支持を得ている理由の一つが、預け荷物(受託手荷物)の寛大なルールです。
国際線を利用する場合、一番リーズナブルな運賃プランを選んだとしても、1人あたり1個、重さ15kgまでの荷物を無料で預けることができます。
これは、追加料金なしでスーツケースを預けられることを意味し、特にショッピングを楽しみたい方や、冬場で衣類がかさばる時期の旅行では計り知れないメリットとなります。
家族旅行に嬉しい「重量合算サービス」
さらに嬉しいのが、家族など同じ予約番号で旅行するグループの場合、手荷物の重量を合算できる点です。
例えば3人家族なら、1人15kg×3人分で合計45kgまでが無料の範囲となります。誰か一人の荷物が17kgになっても、他の人の荷物が13kgであれば、合計で30kgとなり超過料金はかかりません。
この柔軟性は、荷物のパッキングにおいて非常に助かりますね。
機内に持ち込める手荷物(無料)は、3辺(縦・横・高さ)の和が115cm以内、かつ重さ10kg以内の手荷物1個と、ハンドバッグやノートパソコンといった身の回り品1個までです。こちらの規定も、LCCの中では比較的標準的か、やや緩やかと言えるでしょう。
<注意>
これらの無料許容量を超過した場合は、1kgごと、あるいは1個ごとに追加料金が発生します。料金は路線によって異なり、当日空港で支払うと割高になるため、荷物が多くなりそうな場合は事前にオンラインで追加料金を支払っておくことをお勧めします。
韓国に行くならどこの航空会社がおすすめ?
ジンエアーについてよく分かったけど、他の会社と比べてどうなの?
という最終的な疑問にお答えするため、韓国への主要な航空会社をタイプ別に比較し、どのような方におすすめかをご提案します。
航空会社タイプ | 代表的な航空会社 | 価格帯 | 特徴・おすすめな人 |
---|---|---|---|
LCC (格安航空会社) |
ジンエアー エアプサン |
安い〜普通 | 大韓航空・アシアナ航空の系列で安心感を持ちつつ、価格も抑えたい人。 預け荷物が無料なのが大きな魅力。 |
チェジュ航空 ティーウェイ航空 チェジュ航空 エアソウル ピーチ |
非常に安い〜普通 | 価格最優先の人。 頻繁に行われるセールを狙えば、低価格で往復可能。 ただし手荷物や座席指定は基本的に有料。 |
|
FSC (フルサービスキャリア) |
大韓航空 アシアナ航空 JAL ANA |
高い | 価格よりも快適性、サービスの質、定時性を重視する人。 手厚いサポートがあるので、初めての海外旅行や子連れ、シニア世代の旅行にも安心。 |

ジンエアーは私も2回ほど利用したことがあります!
最終的に「これが一番!」という絶対的な正解はなく、大切なのは、あなたの旅の目的や予算、そして何を大切にしたいかです。
それぞれの航空会社の特徴を理解し、どれが自分にとってメリットなのか、一番最優先したいことをリスト化してみることが、後悔しない航空会社選びの秘訣です♪
まとめ:ジンエアーの安全性について
この記事のポイントをまとめます。
- ジンエアーは大韓航空が100%出資する韓国のLCC(格安航空会社)
- 国際的な安全監査プログラム「IOSA」の認証を取得・更新している
- スカイトラックス社の評価ではLCCとして標準的な「3つ星」を獲得
- 2008年の就航以来、死亡事故などの重大なインシデントは発生していない
- ポジティブな口コミでは価格の安さと無料の預け荷物(15kg)が高評価
- ネガティブな口コミでは遅延の発生やLCC特有のサービス制限が指摘される
- 過去には半ドアでの引き返しやライセンス問題などのトラブル事例があった
- 2025年にはパイロット不足を指摘する「内部告発」とされる情報が話題になった
- メリットは価格と手荷物、デメリットはサービス内容と遅延リスク
- 結論として安全基準は満たしているがLCCの特性理解は必要
- チェックインの締切時間は厳格なため空港へは早めに到着することが重要
- 機内食は有料で事前予約が基本、水は無料で提供されることが多い
- 価格重視ならLCC、快適性や安心感を重視ならFSCという選択肢も考慮する
- 最終的な航空会社選びはご自身の価値観と旅行スタイルに合わせて判断すべき
この記事があなたの不安を解消し、楽しい韓国旅行のお役に立てれば幸いです。

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