韓国旅行を計画している方にとって、入国手続きに関する最新情報は非常に重要ですね。特に「韓国の入国カードは廃止なのか」と気になる方は、自分がどのような手続きを行う必要があるのか、またK-ETAを取得するべきかどうか不明な点が多いと思います。
また、入国カードはどこでもらえるのか、オンライン手続きは可能なのかといった疑問も多く寄せられています。従来は機内で配布されていた入国カードですが、K-ETAを利用することでその手間が省かれることになります。
入国カードの職業欄の記入についても、会社員、自営業、主婦、学生、無職の場合はそれぞれどのように記入すればよいのか、そして、日本人旅行者が入国審査で聞かれることについても詳しく説明いたします。
さらに、Q-CODEが廃止されたことや仁川空港到着後の流れ、税関申告書の記入方法についても触れながら、旅行者が安心して韓国へ渡航できるよう情報を提供します。韓国旅行をより快適に楽しむための準備をサポートしますので、正確な情報を把握して、韓国旅行計画を進めましょう。
韓国入国カード廃止の概要と最新状況
- 2025年の入国手続き
- K-ETAは入国カードが不要?
- 入国カードはどこでもらえる?
- 入国カードのダウンロード
- オンライン手続きは可能?
- 入国審査のアプリ
2025年の入国手続き
2025年以降の韓国の入国手続きについては、2024年12月31日まで適用されていたK-ETA(電子渡航認証 / ケーイーティ―エー)の暫定措置が終了する可能性が高く、2025年1月1日以降は再びK-ETAの申請が必須となると予想されています。
K-ETAとは、ビザなしで韓国を訪れる外国人が事前に取得する必要がある電子旅行許可証であり、申請から許可証発行までに72時間以上かかる場合があります。そのため、旅行一週間前までにはK-ETAの必要性を確認し、早めに申請手続きを行うことが重要です。
2024年11月中旬、K-ETAに「2025年の韓国旅行では再びK-ETAが必要ですか?」と問い合わせたところ、「現在まで一時的免除期間に関する追加の変動はありません」とのことです。つまり、2025年1月1日以降に韓国に入国する場合、原則としてK-ETAの申請が必要となる見込みです。
ただし、K-ETAに関する政策は変更される可能性があります。今後、免除期間の延長や新たな規定が設けられる可能性もあるため、K-ETA公式ウェブサイトの「お知らせ」を定期的にチェックしておきましょう。
パスポートの有効期限
パスポートの有効期限に関しては、韓国入国時に「3か月以上」の残存期間が必要であることが一般的です。もしもパスポートの有効期限が不足している場合は、入国できないリスクがあるため、事前に更新手続きを行う必要があります。
特に、2025年以降はプラスチック基材を使用した旅券の発行が始まるため、申請から交付まで約1か月程度かかる見込みです。パスポートの有効期限を早めに確認して、切替申請を行いましょう。
詳しくは「韓国旅行で必要なパスポートの期限は?残存期間不足のリスクとは」をご覧ください。
K-ETAは入国カードが不要?
K-ETAを取得することで、韓国への入国時に入国カードの提出が不要になるという特典があります。これは、K-ETAシステムを通じて旅行者の基本情報が事前に韓国の入国管理システムに登録されるためです。
この特典により、K-ETAを取得した旅行者は、空港での入国手続きをよりスムーズに進めることができます。そして、K-ETAの取得には以下のようなメリットがあります。
- 入国手続きの簡素化:入国カードの記入が不要となり、入国審査の時間が短縮されます。
- 事前審査:渡航前に電子的な審査が行われるため、入国時のリスクが軽減されます。
- 有効期間:K-ETAは発給から2年間有効であり、その期間中は複数回の入国が可能です。
K-ETAの注意点
ただし、K-ETAについて以下の点に注意が必要です。
- 適用範囲:K-ETAは観光や短期商用などの特定の目的での短期滞在(90日以内)に適用される制度です。長期滞在や就労目的の場合は、別途ビザの取得が必要となります。
- 費用:K-ETAの申請には手数料(10,300ウォン / 約1,090円)が発生します。
- 申請時期:出国の72時間前までに申請する必要があります。
K-ETAの取得により、入国手続きの簡素化や待ち時間の短縮が期待できますが、申請にかかる費用や手間も考慮する必要があります。特に頻繁に韓国を訪れる旅行者にとっては、K-ETAの取得が有益である可能性が高いでしょう。
入国カードはどこでもらえる?
韓国の入国カード(紙ベース)は、主に機内で配布されます。全ての旅行者にカードを配布することが一般的ですが、貰いそびれてしまった場合でも心配する必要はありません。
機内での配布のタイミングを逃した場合、到着した空港内にも別途カードを記入するための専用スペースが用意されています。その際、滞在先の住所、連絡先、パスポート情報などが必要になりますので、これらの情報を事前に確認しておくと、現地で焦らず対応できます。
韓国ではデジタル化が進んでおり、従来の紙ベースでの手続きが徐々に縮小されていますが、入国カードのような紙媒体での手続きは、現在でも一部残されています。最新のデジタル手続きに対応しつつ、紙での手続きも念頭に置いて準備を進めておきましょう。
入国カードのダウンロード
韓国入国の際、入国カードの記入が必要な場合がありますが、この入国カードを事前にダウンロードできるシステムは現在のところ存在しません。これは、韓国政府が公式の入国カードを機内や空港での直接配布に限定しているためです。
従来、すべての旅行者は入国時に入国カードを記入する必要がありましたが、近年の変更により、K-ETA(韓国電子渡航許可)を取得した旅行者については入国カードの提出が免除されるようになりました。
K-ETAを取得していない場合、入国カードは通常、飛行機内で客室乗務員によって配布されるか、空港の入国審査エリア付近で入手することができます。
入国カードがダウンロードできないことは、一部の旅行者にとって不便に感じられるかもしれません。特に、言語の壁がある場合や、記入に時間がかかる可能性がある場合には、事前に準備したいと考える人もいるでしょう。しかし、公式の入国カードは現地でのみ入手可能であるため、オンラインで見つけたテンプレートや非公式の書式を使用することはお勧めできません。
韓国入国の時、事前にダウンロードすることはできませんが、パスポート情報や宿泊滞在先の住所をメモするなど、事前の準備により、入国手続きを効率化することは可能です。
オンライン手続きは可能?
韓国への入国手続きにおいて、オンライン手続きは可能であり、近年ますます充実してきています。主なオンライン手続きには以下のようなものがあります。
K-ETA
まず、先述したK-ETA(韓国電子渡航許可)の申請が挙げられます。K-ETAは専用のウェブサイトまたはモバイルアプリを通じて申請することができます。
申請に必要な情報は、パスポート情報、顔写真データ、連絡先、滞在先などです。申請後、通常72時間以内に審査が完了し、結果が登録したメールアドレスに送信され、K-ETAを取得することで、入国カードの記入が不要になるなど、入国手続きが簡略化されます。
K-ETA
법무부無料posted withアプリーチ
Korea Customs Service
税関申告もオンライン化が進んでいます。韓国税関のモバイルアプリ「Korea Customs Service(여행자 세관신고)」を利用することで、事前に申告書を作成し、QRコードを生成して空港で提示するだけで手続きが完了します。このシステムは特に仁川国際空港や金浦国際空港で導入されており、入国時の待ち時間短縮に効果的です。
これらのオンライン手続きを利用する際は、安定したインターネット環境が必要です。また、アプリやウェブサイトの操作方法を事前に確認し、渡航前に十分な余裕を持って手続きを行うことで、スムーズな入国が可能となります。
なお、オンライン手続きが可能であっても、パスポートや航空券などの書類は必要ですので、忘れないように携帯してください。
入国審査のアプリ
韓国では、入国審査の効率化と旅行者の利便性向上を目的に、モバイルアプリを活用したシステムが導入されています。主に使用されているアプリは、上述した「Korea Customs Service」と「K-ETA」の専用アプリです。
これらのアプリを使用することで、従来の紙ベースの手続きが大幅に削減され、入国審査の時間短縮が図られています。特に、「Korea Customs Service」アプリを使用した場合、QRコードを提示することで税関手続きを行うことも可能になり、事前に申告書を作成することで、スムーズに税関審査を通過できるようになります。
このように、韓国では入国の際に必要な税関手続きが効率化されており、多くの場合現物確認なしで通過できるようになっていますが、持ち込む物品によっては依然として申告が必要で、書類を提出して審査を受ける場合もあります。
여행자 세관신고
Korea Customs Service無料posted withアプリーチ
アプリ利用の注意点
ただし、これらのアプリを利用するためには、いくつかの注意点があります。
- スマートフォンとインターネット接続が必要です。
- アプリの操作に不慣れな場合、事前準備に時間がかかる可能性があります。
- 個人情報の入力が必要なため、セキュリティに注意が必要です。
これらのアプリを効果的に利用するためには、渡航前に操作方法を確認し、必要な情報を正確に入力することが大切ですので、実際にダウンロードして使い心地を確かめてみましょう。
韓国入国カード廃止後の入国手続き
- 職業欄の記入について
- 日本人の入国審査
- 入国審査で聞かれること
- Q-CODEは廃止された?
- 仁川空港到着後の流れ
- 税関申告書の記入方法
職業欄の記入について
韓国の入国カードには、職業を記入する欄があります。この職業欄は、入国審査の際に旅行者の生活背景や滞在目的を把握するために重要な情報となります。では、各職業について具体的な記入方法を見ていきましょう。
会社員の場合
会社員の場合は、英語では「OFFICE WORKER」、韓国語では「회사원(フェサウォン)」と表現されます。この場合、自分が勤務している会社の名称や業種を記載することも可能ですが、必須ではありません。
渡航目的として「ビジネス」や「出張」といった具体的な内容を添えることで、審査官に対してより明確な情報を提示できます。
自営業の場合
自営業の場合は、英語では「PROPRIETOR(個人事業主)」、韓国語では「자영업자(チャヨンオプチャ)」と表現されます。この場合も、自営業の内容や業種を簡単に説明できるように準備しておくと良いでしょう。
例えば、「飲食店経営」や「フリーランスのデザイナー」といった具体的な説明を加えることで、審査官からの理解が得やすくなります。
主婦の場合
主婦の場合は、英語では「HOUSEWIFE」、韓国語では「주부(ジュブ)」と表現されます。主婦という職業は一般的に認識されているため、特に問題ありませんが、「家族旅行」や「観光」などの具体的な目的を添えることで、より理解を得やすくなります。
学生の場合
学生の場合は、英語では「STUDENT」、韓国語では「학생(ハクセン)」と表現されます。学生でアルバイトをしている方も多いですが、職業欄にはあくまで「学生」と記載するのが正解です。アルバイトは本業ではないため、職業としては「学生」が適切です。
無職の場合
無職の場合は、英語では「NONE」、韓国語では「무직(ムジク)」と表現されます。ただし、無職であっても何らかの理由で韓国を訪れる場合、その目的を明確にするために、例えば「休暇」や「観光」といった具体的な目的を記載することがお勧めです。
これにより、審査官に対して自分の渡航目的が明確になり、スムーズな入国手続きが期待できます。
日本人の入国審査
日本人が韓国に入国する際の審査プロセスは比較的スムーズですが、いくつかの注意点があります。
まず、日本人旅行者は空港到着後、外国人専用の入国審査レーンに並びます。ここでパスポートと必要書類を提示し、審査官による確認を受けます。
17歳以上の旅行者は指紋と顔写真の登録が義務付けられており、この手続きは自動化ゲートでも行うことができます。自動化ゲートを利用することで、従来の手続きよりも迅速に通過できるため、多くの旅行者が利用しています。
また、旅行者は韓国への渡航目的や滞在期間について質問されることがあります。この際、自分の渡航目的(観光、ビジネスなど)を明確に伝えることが求められます。特に長期滞在や特別な目的で訪れる場合は、その旨をしっかりと説明できるよう準備しておくと良いでしょう。
入国審査のレーンに並んでいる際には、パスポート、入国カードなど必要な書類を整えておくことで、スムーズな入国審査が可能となり、不安要素を減らすことができます。
入国審査で聞かれること
韓国の入国審査では、旅行者がいくつかの質問を受けることがあります。これらの質問は主に渡航目的や滞在予定について確認するためのもので、一般的には以下のような質問が行われます。
- 渡航目的:あなたが韓国に訪れる理由について尋ねられます。「観光」「ビジネス」「訪問」など、自分の具体的な目的を明確に答えます。
- 滞在期間:韓国でどれくらい滞在する予定なのか尋ねられます。この際、自分の旅行スケジュールや、帰りの日程について具体的な情報を提示できるよう準備しておくと良いでしょう。
- 宿泊先:どこに宿泊する予定なのか聞かれることがあります。宿泊先の名称や住所を答えられるようにしておくと安心です。
- 持ち物:特定の商品(特に高額品や禁止品)について質問される場合もあります。この際には、自分が持っている物品について正直に答える必要があります。
- 健康状態:最近の健康状態について尋ねられることもあります。特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)以降、発熱や咳の状況など健康状態について確認される場合がありますので、その点にも注意しましょう。
Q-CODEは廃止された?
Q-CODE(キューコード / 検疫情報事前入力システム)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響下で導入された健康状態申告システムですが、2024年現在は、日本から韓国へ渡航する際Q-CODEは廃止されています。
この変更は、新型コロナウイルス感染症対策として導入された一時的な措置から通常運用へと戻った結果です。
Q-CODEの廃止後は、従来通り健康状態について自己申告する形になります。具体的には、空港到着時に健康状態質問書への記入や口頭での確認が行われます。また、持病で特別な指示や要件がある場合には、それにも従う必要があります。
Q-CODEの廃止によって手続きが簡素化された一方で、旅行前には自身の健康状態について十分に管理し、注意しておくことが大切です。
仁川空港到着後の流れ
仁川空港到着後の流れは、初めて韓国へ訪れる旅行者にとっては緊張するポイントですね。到着後にはいくつかのステップがありますので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
まず飛行機から降りた後、空港内では案内表示に従って進みます。最初のステップとして、「外国人専用」の入国審査レーンへ向かい、このレーンではパスポートと必要書類を提示します。K-ETA取得者の場合は入国カードの記入は不要ですが、それ以外の場合は機内または空港で配布された入国カードも提出します。
次に行われる手続きとして、17歳以上の場合には指紋と顔写真登録があります。このプロセスは自動化ゲートでも行うことができます。自動化ゲートではパスポート情報と照合されるため、自分自身で手続きを行うことで待ち時間短縮につながります。
その後、無事に入国審査を通過したら荷物受取所へ向かいます。ここでは自分の荷物を受け取るために、自分のフライト番号とターンテーブル番号を確認しておきましょう。また、大きな荷物や特別な荷物(スポーツ用品など)がある場合には、それぞれ指定された場所で受け取る必要があります。
最後に税関エリアへ進みます。ここでは申告すべき物品がある場合、「申告あり」通路から進みます。一方で申告物品がない場合は「申告なし」通路から通過できます。
このような流れで仁川空港到着後はスムーズな手続きを行うことが可能ですので、不安なく旅行の準備を整えておきましょう。
税関申告書の記入方法
税関申告書は韓国への入国時に提出する書類であり、自身が持ち込む品物やその価値など詳細を書き込む必要があります。
まず税関申告書には、「申告あり」と「申告なし」の2種類があります。「申告あり」を選択した場合、自身が持ち込む物品について詳しく記載します。具体的には購入した商品名、その数量、およびそれぞれの商品価値を書き込みます。
この際、高額商品(例えばブランド品など)や酒類・タバコなど特定の商品についても詳細を書かなければならないため注意しましょう。逆に「申告なし」を選択した場合、自身が持ち込む物品について特別な申告義務はありません。
ただし、韓国への入国時における免税範囲は、1人あたり800米ドル(約12万円)までとなっています。韓国では「旅行者携帯品申告書」を作成する必要がありますが、免税範囲内の物品しか持ち込まない場合、この申告書の提出義務は廃止されています。
以下は、韓国の税関における免税範囲と特定品目に関する制限を表形式でまとめたものです。
品目 | 免税限度 | 詳細 |
---|---|---|
一般商品 | 800米ドルまで | 旅行者が持ち込む物品の合計価値が800米ドルを超えない場合、税金が免除される。 |
酒類 | 400米ドルまで(2本、合計2リットル) | 酒類は最大2本まで持ち込むことができ、合計2リットル以内である必要がある。 |
タバコ | 200本まで | タバコは200本まで持ち込むことができる。 |
香水 | 60ml以下 | 香水は60ml以下のものが対象となる。 |
農産物・漢方薬 | 総重量40kg以内、海外価格10万ウォン以内 | 農産物や漢方薬については、総重量が40kg以内であり、海外での価格が10万ウォン以内であることが免税の条件。 |
税関申告書を書く際には正直さと透明性が求められます。不明点や疑問点について不安になった場合でも、正確な情報を書くよう心掛けましょう。
韓国入国カード廃止の総括
この記事のポイントをまとめます。
- 入国カードは紙ベースとして現在も使用されている
- 入国カードはK-ETA取得者には不要となる
- 機内や空港で入国カードが配布される
- K-ETA申請で迅速な手続きがスムーズになる
- K-ETAの申請は出発72時間前までに必要
- パスポートの有効期限は3か月以上必要
- 入国審査では渡航目的や滞在先を質問される
- K-ETAは2年間有効で複数回の渡韓が可能
- 韓国政府は税務申告をアプリで簡略化している
- Q-CODEは廃止されており提案は不要
- 入国審査では指紋と顔写真の登録が義務付けられる
- 税関申告は800米ドル以下の場合は申告なしの対象となる
- 入国審査の自動化ゲートの利用で時間短縮が可能
- 韓国への持ち込み制限品には別途規制がある
- デジタル化が進む中でも紙媒体の手続きは一部残っている