韓国旅行の楽しみの一つは、街の景色を眺めながらバスに揺られる時間ではないでしょうか。
でも、いざ韓国のバスを乗り降りしようとする時、ハラハラ・ドキドキしてしまった経験はありませんか?
バスの基本的な乗り方から、料金幾らではいくらなのか、そして支払い方法まで、知っておくべき情報がたくさんありますよね。
さらに、便利な韓国バスアプリで路線図を確認しても、実際に乗ってみると車内アナウンスがなんて言ってるか分からなかったり、戸惑ったりすることもあるかもしれません。
この記事では、そんなあなたの不安を一つずつ解消していきます。読み終わる頃には、きっと自信を持ってバスを乗りこなせるようになっていますよ。
・バスの料金体系や支払い方法が分かる
・乗車から降車までの具体的な流れが理解できる
・降車時のアナウンスや使える韓国語が学べる
・トラブルを避けるための注意点が身につく
韓国のバスで降りる時に慌てないための基本知識

- 韓国のバスの基本的な乗り方
- バスの料金はいくら?料金は一律?
- 現金・Tmoney・WOWPASSでの支払い
- バスアプリ・路線図の活用法
- 韓国のバスは降車ボタンがない?
韓国のバスの基本的な乗り方
韓国のバスは「前から乗って、後ろから降りる」のが鉄則です。乗車したら、すぐに運転席の横にあるカードリーダーに交通カードをタッチするか、現金で運賃を支払います。
バス停で待つ時にも少しコツがいります。日本のようにきれいに列を作って待つというよりは、バス停の周辺で待機している人が多いです。
そして、自分が乗りたいバスが近づいてきたら、少し車道側に進んで手を挙げるなどして、運転手さんに「乗ります!」という意思をアピールすることが大切です。これをしないと、バス停に人がいても通過されてしまうことがあるので注意してくださいね。
また、乗客が全員乗ると、席に着くのを待たずにすぐ発車することがほとんどです。乗車したら速やかに空いている席に座るか、手すりや吊り革にしっかり掴まりましょう。

日本のバスと同じ感覚で、バスが完全に停車してドアが開いてからのんびりしていると、乗り過ごしてしまう可能性があります。
特にソウルのバスはスピーディーで、初めて乗った時は、ジェットコースターに乗っているような感じがしました。
バスの料金はいくら?料金は一律?
韓国のバス料金っていくら?
全部同じ料金?
と疑問に思う方も多いかもしれませんね。韓国のバス料金は、バスの種類によって基本料金が異なります。
ソウル市内を走るバスは、車体の色によって役割と料金が分かれています。観光でよく利用する主なバスの種類と料金の目安は以下の通りです。
バスの種類(色) | 特徴 | 一般料金(目安) |
---|---|---|
幹線バス(青) | ソウル市の郊外と都心を結ぶ長距離路線 | 1,500ウォン |
支線バス(緑) | 地下鉄駅やバスの乗り換え拠点となる地域内を運行 | 1,500ウォン |
循環バス(黄緑) | 都心の主要エリア(明洞、ソウル駅など)を循環 | 1,400ウォン |
広域バス(赤) | ソウル市と近郊都市(京畿道など)を結ぶ急行バス | 3,000ウォン |
マウルバス(緑/小型) | 住宅街の路地など、短い区間を運行する地域密着型バス | 1,200ウォン |
料金に関する注意点
上記の料金はあくまで一般的な目安です。乗車距離に応じて追加料金が発生する場合や、料金改定が行われる可能性がありますのでご注意ください。
また、韓国の公共交通機関には「乗り換え割引」という嬉しい制度があります。バスから地下鉄、またはバスから別のバスへ30分以内に乗り換えると、2回目以降の運賃が割引(または無料)になる仕組みです。
この割引を受けるためには、バスから降りる時にも必ずカードリーダーにタッチする必要があるので忘れないようにしましょう。
現金・Tmoney・WOWPASSでの支払い

バス料金の支払い方法は、T-moneyやWOWPASSといった交通カードでの支払いが最も一般的で便利です。
理由としては、現金を受け付けないバスが年々増えていること、そして交通カードを利用すると現金払いよりも運賃が少し安くなるからです。さらに、前述の乗り換え割引も交通カード利用者だけの特典となります。
カード名 | 特徴・その他の機能・利便性 |
---|---|
T-money(ティーマネー) | ・韓国で最も普及している交通カード。 ・バス、地下鉄、タクシーでの利用はもちろん、コンビニやカフェなどでも支払いが可能。 ・駅の券売機やコンビニ(GS25など)で簡単に購入&チャージでき、利便性が非常に高い。 |
WOWPASS(ワウパス) | ・外国人観光客向けに特化したカード。 ・T-money機能に加え、プリペイドカード機能もあり、日本円など外貨からのチャージが可能。 ・専用アプリと連携することで、利用履歴や残高確認も簡単。 ・観光時の支払いを一元管理できる利便性が魅力。 |
気候同行カード | ・定期交通カードで、観光客も利用可能。 ・バス&地下鉄の定額利用が可能で、移動回数が多い人にとって経済的。 ・コンビニで購入可能。 |
韓国旅行をスムーズに楽しむなら、T-money、WOWPASS、気候同行カードのどれかは必ず持っておくことをおすすめします。バスに乗るたびに小銭を用意する手間が省け、スマートに移動できますよ。
現金での支払いについて
現金で支払えるバスもまだ走っています。乗車時に運転席の横にある運賃箱にお金を入れますが、お釣りが出ない、または非常に分かりにくい場合が多いため、なるべく乗車料金ぴったりの小銭を用意しておくのが無難です。
高額紙幣での支払いは、運転手さんによっては断られてしまうケースもあるので注意が必要です。
バスアプリ・路線図の活用法

韓国でバスを乗りこなす上で、今や「NAVERマップ」といった地図アプリは必須のツールと言えます。
NAVERマップは日本語にも対応しているので、旅行前に少し触って慣れておくと安心です。目的地のハングル表記をコピーしておいて、検索窓にペーストするのがスムーズに検索するコツです。
これらのアプリを使えば、以下のようなことが簡単に確認できます。
- 現在地から目的地までの最適なバス路線
- 乗車・降車するバス停の名前と位置
- バスの車のナンバーが分かる(例:6001番バス、ナンバーは2349など)
- バスが今どこを走っているかのリアルタイム追跡
- あと何分でバス停に到着するかの予測時間がわかる
特に便利なのが、バス停に表示されている5桁の「停留所ID番号」です。アプリの地図上に表示される番号と、実際のバス停の標識に書かれている番号を照らし合わせれば、乗り間違える心配が格段に減ります。
最近では、地下鉄駅やバスの車内に詳細な紙の路線図が置かれていることは少なくなりました。情報が頻繁に更新されるため、リアルタイムで正確な情報が得られるスマートフォンアプリの利用が主流となっています。
韓国のバスは降車ボタンがない?
韓国のバスには降りる時に押すボタンがないって本当?
という質問を時々受けますが、降車ボタンはあります。ただし、日本のバスとは少し事情が違う点に注意が必要です。
日本のバスは、各座席の近くや窓枠など、比較的たくさんの場所にボタンが設置されていますよね。しかし、韓国のバスはボタンの数が少なく、見つけにくい位置にあることがあります。窓枠の上や、天井に近い手すりのポールなどに設置されていることが多いです。
そのため、バスに乗ったら、まず自分の席から一番近い降車ボタンがどこにあるかを確認しておくことをおすすめします。そして、次に降りるバス停のアナウンスが流れたら、ためらわずに早めにボタンを押しましょう。
降車ボタンが押されないと、そのバス停で乗る人がいない場合、運転手さんはバスを停めずに通過してしまいます。後方の降車ドアも開かないので、必ずボタンを押して「降ります」という意思表示をしてください。
もしボタンが見つからなかったり、押しにくい場所に座ってしまったりした場合は、周りの乗客に「押してください」とお願いするか、直接声で運転手さんに知らせる方法もあります。
その時に使える便利な韓国語は、後のセクションで詳しくご紹介しますね。
実践!韓国のバスで降りる時の具体的なステップ

- アナウンスはなんて言ってる?
- 降りる時に使える簡単な韓国語
- カードをタッチしないで降りるとどうなる?
- リムジンバスで降りる時のルール
- 降りる時に前からの降車は可能か
アナウンスはなんて言ってる?
バスに乗っている時、一番気になるのが降車バス停を知らせるアナウンスですよね。ハングルが分からなくても、特定のフレーズを覚えておくだけで、聞き取れるようになります。
韓国のバスアナウンスは、基本的に「이번 정류장은(イボン ジョンリュジャンウン)… 다음은(タウムン)…」というパターンで構成されています。
これを理解することが、降りるタイミングを逃さないための鍵です。
この2つのフレーズを覚えよう!
① 이번 정류장은 (イボン ジョンリュジャンウン) 명동 입니다(ミョンドン イムニダ).
意味:「今回の停留所は、明洞です。」
→ つまり、今停まるバス停の名前です。
② 다음은 (タウムン) 남대문 입니다(ナンデムン イムニダ).
意味:「次は、南大門です。」
→ つまり、次に停まるバス停の名前です。
例えば、自分が降りたいバス停が「南大門」だとしたら、「다음은(タウムン)남대문 입니다.(ナンデムン イムニダ)」というアナウンスが聞こえた時点で、心の準備を始めましょう。
そして、その次の「이번 정류장은(イボン ジョンリュジャンウン) 남대문 입니다.(ナンデムン イムニダ)」というアナウンスが流れたら、降車ボタンを押して席を立つ、という流れが理想的です。
路線によっては英語のアナウンスが流れることもありますが、全てのバスで対応しているわけではありませんので、やはり、この韓国語の基本パターンを耳で覚えておくのが一番確実ですね。
降りる時に使える簡単な韓国語

降車ボタンを押しそびれてしまった時や、何かトラブルがあった時に、ひとこと韓国語が話せるととても心強いものです。ここでは、バスを降りる時に役立つ、簡単で実用的なフレーズをいくつかご紹介します。
一番覚えておくと便利なフレーズは、「내릴게요(ネリルケヨ)!」です。これは「降ります!」という意味で、このひとことを運転手さんに向かって言えば、バスを停めてドアを開けてくれるはずです。
覚えておくと安心!降車フレーズ集
① 내릴게요! (ネリルケヨ!)
意味:降ります!
使い方:降車ボタンを押し忘れた時や、ドアが閉まりそうな時に。一番使うフレーズです。
② 잠시만요! (チャムシマンニョ!)
意味:ちょっと待ってください!
使い方:降りる準備が間に合わない時や、人が多くて動けない時に使えます。
③ 기사님, 문 열어주세요. (キサニム, ムン ヨロジュセヨ)
意味:運転手さん、ドアを開けてください。
使い方:ボタンを押したのに降車ドアが開かなかったり、閉まってしまったりした時に。
これらのフレーズを使う時は、恥ずかしがらずに、少し大きめの声ではっきりと伝えることが大切です。
バスの車内は走行音で騒がしいこともあるので、運転手さんにしっかり聞こえるように意識しましょう。
たった一言でも、勇気を出して伝えてみると、きっと達成感が感じられると思います。
カードをタッチしないで降りるとどうなる?

乗る時には交通カードのタッチは忘れないけれど、降りる時のタッチはついうっかり…ということもあるかもしれません。
では、もし降車時にカードをタッチしなかったら、一体どうなるのでしょうか。
結論から言うと、次に公共交通機関を利用する際に、ペナルティとして追加料金が課されてしまう可能性があり、最も大きなデメリットは、乗り換え割引が適用されなくなることです。
これは、韓国の公共交通機関の料金システムが関係しています。バスや地下鉄の運賃は、基本的な移動距離を超えると追加料金がかかる「距離比例制」が採用されています。
降車時にカードをタッチすることは、「私はここで降りました」と乗車区間を確定させる役割を持っているのです。
降車時タッチを忘れた場合のリスク
デメリットの内容 | 詳細説明 |
---|---|
乗り換え割引が適用されない | 交通カードを使わないと、30分以内に他のバスや地下鉄に乗り換えても割引が受けられず、新たに基本料金が発生する。 |
ペナルティ料金の発生 | 乗車区間が特定できないため、最大距離分の料金が請求される、または次回利用時に料金が二重に引き落とされることがある。 |
たとえ次に乗り換える予定がなくても、「バスに乗ったら、乗る時と降りる時の2回、必ずタッチする」と覚えておくのが一番です。
このルールを守っていると、料金で損をすることなく、快適にバスが利用できます。
リムジンバスで降りる時のルール

空港と市内を結ぶリムジンバスは、旅行者にとって便利な交通手段ですが、市内の路線バスとは少しルールが異なる点があります。
まず、多くの空港リムジンバスでは、乗車時に運転手さんや係員の方に行き先を告げる必要があります。定員制のバスが多く、満席の場合は乗車できないこともあるからです。(チケットは、空港のチケットカウンターや券売機で事前に購入するのが一般的です。)
最も大きな違いは、降車時のカードタッチが不要な場合が多いことです。リムジンバスは乗車区間に応じた均一料金が設定されていることが多く、乗車時に支払いを済ませれば、降りる時はそのまま降車して問題ありません。
ただし、路線によってはT-moneyなどの交通カードが使える場合もあり、その際は乗車時にタッチします。
リムジンバスのメリット
料金は少し高めですが、リムジンバスにはメリットもたくさんあります。
座席が大きくゆったりしていて快適に座れること、大きな荷物をトランクに預けられること、そして主要ホテルやターミナルに直行してくれるため、移動がとても楽です。
アナウンスも多言語に対応していることが多いので、初めての韓国旅行でも安心して利用できます。
降りる時に前からの降車は可能か
降りる時、後ろのドアが混んでいたら前から降りてもいいの?
という問いの答えは、「原則としてNGですが、例外もある」となります。
韓国のバスは、乗客の乗り降りをスムーズにするため、「前方ドア=乗車口」「後方ドア=降車口」という動線が基本ルールとして定められています。このルールを守ることで、乗る人と降りる人が交錯せず、安全かつ効率的に運行できるのです。
ただし、以下のような例外的なケースでは、前方ドアから降車することもあります。
ケース | 詳細説明 |
---|---|
後方ドアがないバス | 広域バス(赤色バス)など、座席中心の長距離バスでは後方ドアが設置されておらず、乗降ともに前方ドアを使用する。 |
著しい混雑時 | 満員状態などで後方ドアまで移動が困難な場合、運転手の判断で前方ドアからの降車が許可されることがある。 |
その他の特別な事情 | 車椅子利用者、大きな荷物を持つ乗客、高齢者など、後方からの降車が困難な場合には、運転手に声をかければ前方降車に対応してもらえる。 |
基本は「後ろから降りる」と覚えておき、特別な事情がある場合は運転手さんに相談する、というスタンスでいるのが良いでしょう。
まとめ:韓国のバスで降りる時の重要点
この記事では、韓国のバスでスムーズに降りるための様々な情報をお伝えしてきました。最後に、安心してバスを利用するために覚えておきたい重要なポイントをリスト形式でまとめます。
- バスに乗る時は前から降りる時は後ろからが基本
- 乗りたいバスが来たら手を挙げて乗る意思をアピール
- 料金はバスの色や種類によって異なる
- 料金支払いはTmoneyやWOWPASSなどの交通カードが便利で主流
- 現金不可のバスが増えているのでカードの準備は必須
- NAVERマップなどの韓国製地図アプリは旅行の必需品
- アプリでバスのリアルタイム位置や到着時間が分かる
- 降車ボタンは数が少ないので乗ったら場所を確認
- アナウンスは「イボン(今回)」と「タウム(次)」を聞き分ける
- 降りたいバス停が「タウム(次)」で案内されたら準備開始
- ボタンを押し忘れたら「ネリルケヨ(降ります)!」と伝える
- 乗り換え割引を受けるため降りる時も必ずカードをタッチ
- タッチを忘れると次回ペナルティ料金が発生する場合がある
- 空港リムジンバスは市内バスとルールが違うので注意
- 困った時は周りの人や運転手さんに助けを求める勇気を持つ

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